5月中旬から下旬にかけて、十勝地方ではオオバナノエンレイソウが群落となって 白い大きな花を咲かせます。白い妖精のように見えます。また、白い蝶が舞っているようにも見えます。
この清楚で美しい花たちが咲き誇る姿を見ることができるのも、2~3週間ぐらいです。夢の如く、去って行きます。しかし、来年同じ場所にその夢を花咲かせるのです。

「働く者が自分の組織よりも長生きするようになった。その結果、人は自らの一生をマネジメントしなければならなくなった」(P・F・ドラッカー)
「マネジメント」は、会社など組織だけの言葉ではなくなりました。多くの人が、知識を資源として仕事をする知識労働者(ナレッジワーカー)となった21世紀においては、常に学び続けてスキルを向上させることが求められています。また、厳しい競争社会の中で発生するストレスをマネジメントして心身の健康を保全することが、年金をあてにできず、定年後も働かなくてはならない生涯現役時代に対応するためにも重要です。私たちは、自らが自らを、主体的に責任感を持ってマネジメントしなくてはならない時代に生きています。
先月、俳優の三浦春馬さんが自殺をするという悲しい出来事がありました。日本では、統計上、年間2万人以上の方が自殺で亡くなっていますが、この数値は氷山の一角であり、実際はもっと多いと思われます。今後、コロナ禍による失業や倒産が本格化すれば、自殺者が増加することが危惧されます。
この世に命を与えられ、両親を始め多くの方々に支えられて生きてきたのです。どんなに苦しくても、自殺をしてはいけません。苦しみを通して魂を向上させることが生きる目的なのです。どんな厳しい状況になっても、希望を持って諦めずに生きていれば、必ず未来は開けてくるのです。神様は、その人が背負えない重荷を課することはしません。だから、その手で希望の光を消さないでください。
<大雪山の夏>
43歳の佐藤琢磨選手がまた、やっちゃいました。インディ500レースで2度目の優勝です。モータースポーツに興味のない方は、ご存じないかもしれませんが、世界三大レース(F1モナコGP、ルマン24、インディ500)で2度も優勝することは、大変素晴らしいことです。
佐藤選手は、ホンダF1第二期(1998~2006年)にF1ドライバーとして活躍しました。しかし、この時期のホンダは9年間でわずか1勝という、不本意な時代でした。もし、このときにホンダが競争力の高いマシンを用意できていたら、日本人初のF1優勝ドライバーになっていたと思います。
F1ファン、ホンダファンある私はずっと佐藤選手にも注目していましたが、本当に嬉しいです。年齢を重ねても努力を惜しまず、チャレンジする姿勢に感動しました。おめでとう。そして、ありがとう!
<テレビ朝日 報道ステーションより>
「苦難に会った時に、それを災難と思って嘆くか、試練だと思って奮い立つか、その受け止め方が大事ではないでしょうか。」
「しかし、正しい者に災いがあるのは、どうしてもわかんねえなあ」修平がうめくように言った。と、拓一が言った。
「叔父さん、わかってもわかんなくてもさ、母さんの言うように、試練だと受け止めて立ち上がった時にね、苦難の意味が分かるんじゃないだろうか。俺はそんな気がするよ」(三浦綾子作 『続泥流地帯』より)
大正15年に起きた十勝岳大噴火を題材にした三浦綾子さんの『泥流地帯』には、大自然の脅威に翻弄されながらも、前向きに生きていこうとする人々の姿が感動的に描かれています。人生は冒険であり、スリリングな旅です。その道程で、苦難は避けられません。しかし、その苦難を通して人は成長し、魂が向上します。それが、生きる意味でもあるのです。
<十勝岳>
はやぶさ2が長い宇宙の旅を終えて、帰還しました。本体は、カプセルを投下後、別のミッションに向けて再度旅立ちます。前回の時は、大気圏に突入して燃え尽きる本体の姿が印象的でしたが、今回は「お疲れのところ、申し訳ありませんが、また頼みますね!」といった感じです。
日本の宇宙探査技術も世界に誇れるところまできました。また、小型衛星打ち上げに挑んでいる大樹町のインターステラ・テクノロジーも、頑張っています。今は大変厳しい時代ですが、夢の未来に向けた歩みも着実に進んでいると思うと、嬉しいです。久しぶりに明るい話題をありがとう。
<2020年春セレクション:十勝幌尻岳、シジュウカラ、ウソ、クリンソウ、ノゴマ、スズラン>
「抱き合おう、諸人(もろびと)よ!この口づけを全世界に!兄弟よ、この星空の上に、父なる神が住んでおられるに違いない」(シラー)
今年は、ベートーヴェン生誕250周年の年です。毎年12月には第九のコンサートが開かれますが、先日NHKのTV番組で、レナード・バーンスタインとウィーン・フィルの、1980年度レコードアカデミー大賞を受賞した名演奏が放映されていました。バーンスタインのエネルギッシュでオーラに満ちた指揮、ウィーンフィルの豊麗な響き、豪華な独唱者たち、圧倒的でした。今年はコロナ禍で大変な年でしたが、力強く希望に満ちた第九の演奏が、心に染みました。苦悩を乗り越えて、歓喜へ。
<2020年夏セレクション 然別湖、エゾカンゾウ、オジロワシ、美瑛の丘、能取岬、日高山脈>